法律の学習一般にいえるのですが、基本的に高校での勉強と同じです。泥臭い地道な学習の積み重ねが求められます。
高尚な学問に取り組んでいるという姿勢や、自分の興味のある科目に深入りするのは危険です。司法書士試験の場合、その求められている範囲・難易度をしっかり押さえることが大事です。学習期間が長くなるほど、そこから外れ、合格から遠のいていく傾向が見受けられます。
1 暗記も大事
民法は条文が1050条あります。諸外国では2000条から3000条あることも。1050条にビックリしないこと。このサイトを訪れた彼方なら征服できます。
それにしても、範囲が広いので、全体像を早めに掴むことが大事です。そこでお勧めしたいのが、民法の構成の暗記です。
まず「編」レベルで 第1編 総則 第2編 物権 第3編 債権 第4編 親族 第5編 相続 を暗記します。
次に、「章」レベルで、第1編 総則 なら 第1章 通則 第2章 人 第3章 法人 第4章 物 第5章 法律行為 第6章 期間の計算 第7章 時効 を暗記します。
次に、「節」レベルで、第1編 総則 第5章 法律行為 なら 第1節 総則 第2節 意思表示 第3節 代理 第4節 無効・取消 第5節 条件・期限 を暗記します。
上記が確実にできたら、さらに、その下のレベルまで掘り下げていきます。
民法学習を始める前に、呪文のごとく民法構成を諳んじると、1050条にしりごんでいた彼方も、ほら、全体像を俯瞰できるようになりましたね。
2 法律用語を押さえる
「無効」「取消」「条件」「期限」などの用語をしっかり押さえると、学習効率が上がります。
3 理解する
ある程度学習が進んだら、「なぜこの規定があるのか」「この規定が無いとどうなるのか」「反対の規定ぶりが正しいのではないか」など疑問をもちつつ取り組むと、より深く理解でき、内容も定着します。
基本的に法律はよくできています。一見疑問に思える規定でも、ちゃんとした理由があるものです。
4 理解できるまで基本書のレベルを下げる
自分の習熟度、理解度に合わない基本書利用は、苦痛で時間の無駄です。難しいと感じたら、基本書のレベルを下げ、楽しく学習してみては。理解が進んだと感じたら、一般的な基本書に戻ればよいのです。急がば回れ。
※2~4 は他の受験科目でも有用です。
司法書士受験生です。これまで平板な民法学習に終始し、伸び悩み気味でしたが、目からうろこの学習方法は大変参考になりました。これからも、情報発信宜しくお願いします。
地道に取り組めば、目の前に全貌が現れる時がきます。その日を楽しみに、学習を積み重ねてください。